gutjare deutscher wine
ドイツワインにも良くできた年や不作だった年がありますが、作り手によっては不作年と言われながらも
非常に良くできたワインも多々見受けられます。
また良年であっても熟成していく過程において特徴を失っていくものもあります。
このページではテイスティングの感想も併記してお伝え出来ればと思います。
2008年
2008年は少し早めの発芽・開花・結実となっていましたがそれ以降の天候が不順だったために発育不良も一時期は危惧されましたが、
夏前あたりから天候も回復して比較的夏の降雨量が少ない事もあったため全体としての収量は少なめでしたが、逆に果実味の凝縮感が
見られます。ボージョレーヌーボーを飲んだ感想としては醸造所に拠ってかなりの差異が見られます。
ジョリュジュ・デュブィュフ(ボージョレーヴィラージュ)はタンニンが強く出た反面粉っぽい感じ(なめらかさに欠ける)印象を受けましたが、
マコンヴィラージュは非常に良い出来で酸も割合しっかりめでした。
私自身はルイ・ジャドをいつも基準として1本買って飲みましたがこれはかなり出来が良い部類に入っていると思います。
果実酸が少しだけ薄い感じですが果実味はいつもよりかなり濃い様に思います。
この感じならブルゴーニュのモンラッシェやムルソーは若くても十分に楽しめる年と思います。
2007年
2007年は発芽・開花共に例年より平均5日遅れで始まり、これが結実以降も遅れを取り戻せない日が続きました。
夏に入ってようく平年〜プラス5日程度の成長となりましたが、最後に待っていたのは8月末〜9月初旬のとんでも無い寒波で
(最高気温が10度台)これが地域によっては1週間も続いたため果実が萎縮して酸落ちが始まったと考えられ
早熟品種においては通常よりも早い収穫をした所が多いと聞きます。
ドイツ・モーゼルのリースリングでは10月初旬に収穫が始まり1房あたりが大きく育ったために総収量は平年の
1.3倍程度で有ったと聞いておりこれをそのまま信じれば果実味の濃縮感は薄いと言うことになります。
11/15解禁のボージョレーでもこの基礎的な出来の上に立っている模様で果実感は薄く、アルコールのボディもかなり細い感じです。
感覚的には1997年のものをさらに全体が細くしたように感じており70〜80年代の平均的出来映えとほぼ同じです。
2006年
2006年も天候はすごく変な年でまず最初の発芽が約3〜4週遅れとかなり遅めになり、5〜6月に有る程度挽回したものの
7月〜8月前半が気温が上がらないという事から一転して8月後半は絶好調の晴天となりこれがこのまま収穫時期まで続きました。
多分この7〜8月の天候が決定的になったと思うのですが、どうも私の感覚では糖度が伸びたものの、酸が足りない気がします。
今現在数本試しましたが、果実感がどうにも乏しくすこしやせすぎの様に感じてしまいます。
2005年
今年の2005年も開花までが少し遅れ気味でしたが、6月以降に挽回し夏も好天と雨が比較的に少なかったので、
果実の凝縮感が有ります。ここ数年の傾向としてドイツでは少し収穫時期を早めて糖度重視から酸・糖度・香味のバランスで
収穫するところが目立ってきました。今年のワインはこのバランスを重視している醸造所は軽いクラスは早くから楽しめます。
逆に上級クラスは良く剪定されてないと酸落ちや日焼けといった部分が出てくると思います。
一般的にはボディが豊かでアルコールの質と酸のバランスが良いものは長熟の対象になります。
2004年
例年に比べて開花が遅くこの影響が7月中旬ごろまでつづいたせいで結実時の剪定がワインの善し悪しに直結した感じ
が有ります。剪定の時期が悪く遅い時期の収穫をしたところは酸の切れが全く有りません。
逆に剪定の時期が良く早めの収穫を行った所では収量は少なくなったもののすばらしいワインが出来ています。
少しワインのボディとしては細い感じはするのですが、多分年月が経ってくるといいバランスのうえにたってくると思います。
2003年
開花までは例年と比べて数日遅れで始まりましたが5月以降の異常な日照りでぐんぐん成長、ボージョレーはものすごい収量と
糖度が上がり非常に良かったのですが、ドイツでは良い醸造家ほど苦労の多かった年となりました。
葡萄は日照りが続き過ぎると一番香りと糖度の乗っている肩口の部分が日焼けを起こして酸度・芳香が極端に悪くなります。
通常は5月までにかなりの剪定をしておくのですが、今年に限り有る程度の葉っぱを残して日焼けを防いだ所が多かったと
聞いています。と言う結果から並酒の出来は非常に良かった反面で高級酒ほど選別の必要性が出てくると思います。
基本的には糖度が上がり過ぎて酸度が低下した分幾分バランスの悪さを感じさせます。
予測ですが長熟には余り向かない年になったのではという感じですが、早飲には向いていると言えます。
2002年
2001年に続いて春先から成長が早かったためかなり期待しましたが収穫直前の9月に入ってからの天候不順で(エルベ川での大洪水は記憶に新しいところ)糖度が思うように上がらなかったため夏の暑さで酸が落ちてきたのとのダブルパンチでやや印象の薄い感じの年となりました。収穫量と全体品質は平均といった所です。
但しアイスワインやTBAに関しては後年に傑出した物が出てくると思います。
2001年
成長は通常より4〜5日遅かったので9月初旬はどうなるかと思いましたが、それ以降の晴天続きで成長の遅れだけでなく
健全で過熟したため糖度と酸度が高い良い年になりました。
但し早くに収穫した畑においては品質不足の物も多少見受けられます。晩獲したものはすばらしい出来映えになりました。
この年はシュペートレーゼ以上を買う事をおすすめ致します。
この年のワインも30年後はグレートヴィンテージとして名前を残すでしょう
2000年
1999年に続いてかなりの期待が持てたのですが収穫の前の長雨と天候不良で最後の過熟が出来なかったため通常の出来と
言ったところに落ち着きました。一部には大量の貴腐菌発生によって糖度が上がった所も有りますが全体的には特に良かった年
とは言えないと思います。
1999年
今世紀最後のピックビンテージとなった年です。
最初から7〜10日程成長が早く夏も暑かったため一部の畑では水不足も伝えられました。9月に入っても晴天が続き10月の終わりになるまで続きました。従って糖度・酸度共に非常に高いレベルで一致しています。アウスレーゼ級が大量に出来た年で11月以降は一転して急に寒くなったためアイスワインも大変良い出来になっています。
この年のものは酸・糖度共に高いため非常な長寿ワインになるのではないかと思います。
私の考えでは30年後のアイスワインが実に楽しみになるような感じです。
多分この年は何を買ってもあまり文句は付けられないでしょう。
1998年
ボルドー・ブルゴーニュは傑出した年になりましたが、ドイツにおいては品種により出来不出来が別れた年ではないでしょうか。
主にリースリングなどの晩熟種は酸の強い長熟タイプになりました。一方のミュラートゥルガウ等の早熟製のものにおいては糖度はそこそこですが酸度が割合低かったためにやや奥行き感が少なく薄い感じがしました。
リースリングは酸が通常よりもピリピリした感じがあり15年ほど寝かせてから飲むと完成されたワインになっていると思います。
良い醸造所のワインならカビネットで10〜15年は寝かせてください。
1997年
この年の特徴的な所はズバリマスカット香が非常に強いことが上げられます。
しかしワイン全体は糖度が少し足りなかったためアルコール度を少し下げざるを得ないところが有るため見方を変えればエレガントな仕上がりをした醸造所が多かった事でどちらかと言えば若飲みに向いていると思います。
元々酸の強いザールワインは現時点でも非常に心地の良い時間を提供してくれます。
1996年
8月位まで天候不順があり成長が遅れていたため全体的に収量制限をしたところが多く収穫量はあまり多くない。
9月に入ってからは天候も回復して収穫の終わる10月末頃まで好天が続いたため晩獲された物には非常に良い物が多い。
1995年
ワイン界全体としてピックビンテージになっていると思います。
酸・果実味・アルコールのバランスが非常に良く整った物が非常に多いと思います。
長熟させるのに非常に向いていてカビネットで10〜15年・シュペトレーゼで20年以上置いておければものすごい化け方をします。
1994年
90年代に於いては平均的な出来と言えますが、レベルはかなり高めです。
強いて難を言えば果実味が少しぼやけているという事くらいですが
、これは長熟させた場合にその部分は少し欠けて上がってくると言う事です。
この場合良く起こる事は芳香とワインが開ききった時にかなりの時間差が出てくると思います。