モーゼル・ザール・ルーヴァー地域
この地域は3つ川の名前から来ていて、本来はそれぞれ別の地域になるのですが
ザール川、ルーヴァー川がモーゼル川の上流河川になるため1つの地域に呼称上まとめられています。
生産高は各地域の中で4番目ですが収量制限をしているため高品質なワインを創り出す醸造所が多くあります。
また「カッツ」などで親しみやすいワインもあり比較的にこの地域のワインは店頭などで良く見かけることが出来ます。
ここでは、ライン川とモーゼル川の合流点ゴブレンツから上流のトリアー〜ザールブルグまでに点在する
良い醸造所を中心にラベルや写真を交えて紹介します。
コブレンツからツェルまで
ゴブレンツからツェルにかけてはあまりいいワインを産出する畑が無いのですが、
ブレムという村にカルモント(押し入り泥棒)と言う畑が有り
この畑の傾斜角度は実に76度にも達しドイツナンバー1の急斜面畑となっています。
ツェルは皆さんがご存じのツェラー・シュバルツェ・カッツを産出する中心地でありますがこのあたり一帯で獲れた物は殆どがこの名前で輸出されてしまうため、モーゼルを飲み始めるときの入り口のワインみたいになっています。
品質は良い物から複数の葡萄の混醸品まで色々ありますので見分ける必要が有ります。
| ツェラー・シュバルツェカッツ (ツェル村の黒猫畑) |

リースリングだけのワイン 混醸ワイン
購入価格どちらも1200円

リースリング種
粒は非常に小粒で皮の部分にかなりの甘みと香りが有ります。ドイツの固有品種
ツェルからベルンカステルまで
ツェルからトラウベントラウバッハをぬけて次の町はクレーフがありこの町のワインも安価で飲みやすいものが出ています。
代表銘柄はクレーファー・ナックトアルシュ
ワインを盗み飲みした子供がおしりをたたかれているラベルで売られています。価格は1000円前後が多いようです。
クレーフから中部モーゼルのワイン黄金地帯へ入っていきます。
まず最初はエルデンでトレプヒェンの畑から獲れるワインは一級品です。
しかしその次の畑プレラートは畑面積こそ小さいのですが中部モーゼルの中で5本の指に入るほど高品質で
かつ長命で偉大なワインを世に送り出しています。
ここの所有者は元々ベレス一族が全部持っていたのですが十数年前にローゼンが一部を買い取り
試行錯誤の結果とてもクリーンな味わいの中に非常に奥行きのあるワインが出来、世界中から絶大な評価を得ています。
今は次男であるエルンスト・ローゼンが父からの仕事を引き継いでさらなる研鑽を重ねています。
対岸のユルツィヒにも銘醸畑ヴェルツガルテンがあり
モーゼルでここだけの特殊な土壌から生み出されるミネラル香の非常に富んだ物を産出します。

プレラートの畑の全景写真 崖の下の畑がプレラート、右横はトレプヒェン

エルデナー・プレラート 1990年 ユルツィンガー・ヴェルツガルテン 1975年
共にベレス一族のもの 7000円 75年は超当たり年で非常に高かった。 現在入手不能
プレラートのクリストフェレス・ベレスは94年にワイン醸造を辞めています。
75年のベレスの醸造所は現在は元ケラーマイスターのカール・エルベスが引き継いでいます。
ドクター・ローセン醸造所
ローセン博士家 ヴェレーナー・ゾンネンヴァー 95年 アウスレーゼ・ゴルトカプセル
これを試飲したときは驚きました。酸、甘味共にずばぬけていて大変濃いのですがアフターの切れもまた
大変良くゾンネンウーア畑の独特の洗練されている酸味の特徴も良く出ていました。

ローセン博士家宅と現当主 エルンスト・ローゼン(97年当時の写真です)
カール・エルベス家

私がいつも常用ワインとしているもの ツィルティンガー・ヒンメルライヒ
価格の割に酸味と甘味のバランスが取れておりかなりの買い得感があります。
モーゼルワインの実力はこのワインを飲めばわかっていただけると思います。
カール・エルベス家はアーデルマン・クリストフェル・ベレス家のケラーマイスターを
務めるかたわら1975年にベレス一族より醸造所と畑を買い自分としてのワイン造り
をしています。従って上のラベルは自分のワインとして出した最初のワインということになります。
| ヨハン・ヨセフ・プリュム醸造所 |

ヨハン・ヨセフ・プリュム ヴェレーナー・ゾンネンヴァー91年カビネットと畑の写真
私が愛飲する醸造所の中での超銘醸畑からのカビネット、この醸造所の葡萄は通常の収穫より
遅い収穫を基本として糖度をギリギリまで上げるという方法を採っているため
葡萄の果実味がすばらしい上品なワインに仕上がっているが、
酸味はかなり強烈で栓を抜いたときに炭酸の気泡が上がってくるほど強い物ですが
果実味や甘味とのバランスが非常に高いレベルで保たれている。
カビネットでも最低10年以上出来れば15年前後寝かせてから飲むとこのワインの真価がわかります。
ちなみにこの91年カビネットは私達の結婚式に6ケースを持ち込んでみんなで飲んだワインです。
| ドクター・ターニッシュ醸造所 |


ターニッシュ博士家 ベルンカステラー・ドクトール 90年シュペトレーゼとドクトールの畑
比較的に入手は容易ですがドイツでは最も高価なワインとして知られています。
味わいは非常にフルーティーで果実酸の心地よさと複雑なミネラル香と味で懐の深さは桁違いです。
べルンカステルからトリアーまで
エルデンからベルンカステル〜ピースポート〜トリアーまで続く一帯は超銘醸畑が点在するモーゼルの黄金の丘
になっています。ベルンカステルの真後ろにはドクトールの畑がそびえています。その廻りはドイツで最良の集合畑
であるバートステューベがありその奥側にはグラーベンがありどれも特別なワインになります。
ベルンカステルから少し行くとプラウネベルグやケステンの村々がありユッファーやユッファー・ゾンネンウーア、カマー
パオリンスホーフベルグ、パオリンスベルグなどの一流畑で超ド級のワインが造られています。
このページのユッファー・ゾンネンウーアはここから取りました。
さらに少し行くと有名なピースポート村があり、酸味をやさしく包み込むような甘味のワインを産出します。
ここの銘醸畑はゴルトトレプヒェンで色々な醸造所から発売されているので色々飲み比べてみるのも良い経
験となるでしょう。


ケステンの村 パオリンスベルグの畑からモーゼル川を望む
ケステン村ワイン畑のディオラマ
画像をクリックすると製作中のページへジャンプします。
| フリッツ・ハーク家 |

プラウネベルガー・ユッフッアーゾンネンウーア
90年 aus−goldcapsel
年産7000ケース程しか出荷されない個人醸造家ですが非常に高い評価を得ています。
個々のワインの個性を重視した作り方で樽が違えば全然違った個性を発揮し、酸味が他の醸造所
と比べても明らかに違うやさしさとエレガントさを兼ね備えてしかも大変複雑で奥行きのあるワイン
に仕上がっています。
ゴルトカプセルは良い年の特に選りすぐられた樽の物からでいわゆる秘蔵ワインの範疇に入る物です。
ユッフッアーゾンネンウーアの畑
(Drターニッシュの列を撮影されています。この右側がフリッツ・ハークの列)

| 私が主宰しています模型工房・ユッフッアーゾンネンウーアはこの畑名から頂いています。 このワインの様に繊細な様に思えますが、熟成させても実はかなりの骨格を持っている奥行きの有る このワイン様になりたいと願っています。 |
ヴィリ・ハーク家
元々は同じ家系で畑も隣同士を所有するなど非常に近い間柄ですがワインは全く違った物に仕上がっています。
こちらのワインはどちらかというとクラッシックな味わいです。
甘味を非常に良く濃く感じられるので酸味より甘味という方はこちらがいいかも・・・
プラウネベルガー・ユッフッアーゾンネンヴァー 97年 spt
| ヘリバート・ケルペン醸造所 |
| フリードリッヒ・ヴィルヘルム ギムナジウム(高等学校) |
この醸造所(学校)は所有しているワイン畑から作られるワインを収益源として運営されている学校で所有する畑はモーゼル一帯に
約50haも有り一部は1級畑も持っており、産出されるワインもかなりの実力でゴーミョーワインガイドにも3つ房が付くほどです。
味わいはクラシカルな作り方でリースリング種が多い様です。良い物は長寿性も持ち合わせていて約20年位で熟成トップに来ます。
| ケッセルシュダット伯爵家醸造所 |
グラーフ・ケッセルシュダットはモーゼルでは民間で一番の規模を持つ醸造所で所有面積は80haを超えています。
単一ではピースポーター・ゴルトトレプヒェンの最良部分を持っています。(当然一番良い物です)
その他にシャルツホーフベルガーも所有していて値段も一般的に高めですが、それなりの価値は有ると思います。
ピースポーター・ゴルトトレプヒェンは通常では一般的ワインの代表みたいな部分が有りますが、
ここのワインは長熟に耐え当方所有の88年でもまだかなりの若さが有ります。
また醸造所の中にはホテルとレストランを併設していますので飲んで泊まっても良いところです。